落語。

笑点を筆頭に、昔からなじみがあって好きなもののひとつ。
音楽にも似たようなことが言えると思うけど、年季の入った演者のものしか聞かない。桂米朝・六代目三遊亭円生笑福亭仁鶴が主体。落語が好きだ、というと必ず「枝雀さん?」と言われるけど、枝雀はあまり好きではない。みんながいいと言うので一度、CDを買って聞いてみたけど声が高くて嫌だった記憶がある。それ以降は聞き直していない。
米朝さんなら「口合小町」「地獄八景亡者戯」、円生さんなら「死神」「近江八景」、仁鶴さんなら「崇徳院」というところでしょうか。江戸前・上方は問わず。
で、先日円生さんの「らくだ」を買ったわけですが、あのネタはやっぱり米朝さんのほうが抜群のテンポと語り口で軍配*1。こういうとぼけたネタは、上方の方が向いているのかもしれない。円生さんがやると、粋になっちゃうんだな、と。三笑亭可楽(だったかな?詳しくは忘れた)の「らくだ」も聞いたけど、もともと長作なのを私が買ったCDでは20分弱でやってしまっていて、内容端折り過ぎでわけわかんなかった。カツゼツ悪いし。
同じネタの聞き比べは、違うネタを聞くより面白い。「崇徳院」だと、三木助か仁鶴かで悩むところ。コレに関しては、上方でいうと米朝より仁鶴なんですな。熊さんのやり取りが面白おかしく表現されてて、何回聞いても飽きない。で、意外に大穴だったのが三木助の「崇徳院」で、江戸前なのにすっとぼけたような軽快な喋り口で、面白おかしさも十分。
上手い人は、CDやカセットテープでも十分人の違いやその場の雰囲気が想像できるんだけど、演じている姿や手・顔の表現とかも一緒に見れたら言うことないんだ。だから本当ならば、全てDVDで買い直したいなあ、と思っている。

*1:まだ全部聞けてないのですが、大枠の把握はできたと思う。