密度濃いー。

今回の旅行は、行程を組むのが面倒・車を運転する人がいない・価格が安いということで、添乗員付旅行を選択。
添付は、ガイドが旗を靡かせて引率し、客はずらずら阿呆面下げて連なっていく、という印象をお持ちの若い方が多いと思うのですが、私はちょっと違うと考えているのです。
もちろん、男女2人のラビリンスな旅行には全く向いていないので、それはレンタカーでも何でも借りていいようにやっチャイナ、と思うのですが、同性のグループやあまり親しくない人などとノリで旅行が計画されつつある、という状況の人見知りなアナタ!目的地から目的地までは、バスが連行してくれますし、移動中は「朝が早い*1」ということを理由に寝てればいいし、夕日がきれいな観光地には夕日の時間に立ち寄れるよう行程を組んであるし、朝から夕方まで効率的に主要観光地を周遊でき、運転手に気を遣うこともなくラクラク見たいものを見れる、という非常に便利なツアーなのです。
往復の飛行機・宿泊・現地での交通・ちょっぴりお土産*2がついて、25,000円なら安すぎるでしょう。自力でこの値段にしようと思ったら至難の業で、場合によっては宿泊は野宿になる可能性も大きいはずです。
だから「ちょっとどっか行きたい。でも面倒臭い」って人にはオススメです。若干、お客さんの年齢層は高いことは否めませんが、便利で安いことを考えるとそれはそれ、という気持ちです。



―能書きも飽きたので、いよいよ旅を始めたいと思います。今回の旅は全くもって究極ですね、と言いたくなるくらい天候に恵まれた、真夏のような南九州でございました。
大阪で胴長遅刻、伊丹6:30集合、8:10宮崎空港

まずは青島。
鬼の洗濯板なんて、写真で見ててもあまりキレイじゃないからどうなんだろうと思いつつも、実際見たら「誰が何故??」と言ってしまうほど広範囲の洗濯板。しかもこれは波の浸食によってできた自然の産物ということで、自然にはかなわねえやということを実感するような光景。島の中心部、青島神社には残念ながら商売っ気に走りまくったおみくじやお守りが乱立していた。その商売っ気に乗っかって、私も勾玉お守りを買ったのだが、7種類ある中で出てきたのは「恋愛」ではなく「仕事」でもなく、一番縁遠いであろう「友情」の色を示すオレンジ色の勾玉であった。…ううう、不本意
続いて、霧島酒造工場見学。
さすが超大手。立派で大きな建物の中では、1日4万本(合ってたかな?)もの焼酎が生産されております。36度の原酒も試飲できます。しかし、私には原酒も霧島も「んまい!」とは思えず、やっぱり黒霧島が1番んまいのだ、と痛感しておりました。原酒のせいで胸が熱く、ちょっとクラっとなりました。
次の見学場所は黒酢工房だ。

黒酢工房黒酢本舗桷志田』という、工房で本舗なところ。
青空の下に怖いくらいの壷の数。全て黒酢を作っているわけなんだけど、このうちの何個かに死体とかが入ってたらおっかねえべな〜とか、キサクなアニキが説明している中私は変な想像をしてぷるぷるしていたのである。そこで昼食。メインから米、デザートに至るまで何らかの形で黒酢を使用しているという、黒酢づくしの食事。品数も豊富で味もツンとくる酢独特の嫌な感じはまるでない、爽やかな酸味で食欲増進&何だか健康になったような気がするんまい昼飯でありました。
そろそろ、今朝の後遺症が発症してくる時間帯になってきているなか、桜島はそんな眠気を吹っ飛ばすくらい興奮して噴火していたのであった。あ、桜島が見える港の一角に、幻で有名な「森伊蔵」の工房がありました。車窓からだったのでチラリ程度ですが、赤に黒字で「森伊蔵」と書かれたのれんからは「幻だよ、俺は」的なオーラが放たれていた。先ほど訪れた霧島酒造とは真逆な感じで、普通の民家の中にあった。

有村溶岩展望所からの「ザ・桜島」である。地元民は噴火があると火山灰で洗濯物がおかしなことになってしまうらしく、まことに傍迷惑なお山様の興奮であられるなあという感じらしいのだが、観光客のテンションは上がります、地元の皆様すいません。だって、噴火してる山をこの距離で見れることなんてないでしょう。ちなみに、ここでは果汁100%のマンゴージュースが冷たくて濃厚でおすすめです。
桜島をぐるりと回り、来た場所とは反対側からバスごとフェリイに乗り込み、鹿児島市上陸。
眠みはMAX超え、何が何だかわからないまま屋久杉製造民芸直売店へ。首にワッカをつけた鹿児島人形を職人さんが目の前で実演してくれてましたが、いかんせん屋久杉は高価すぎるし眠くて目は霞むしで、お店の目の前に広がる水平線で故郷を思い出した以外、あまり記憶にありません。
やっとのことで今夜の宿、指宿温泉に到着〜。
指宿温泉と地区名が書いてあったとはいえ、この宿は温泉街からは結構離れた場所にある宿で、名物「砂蒸し温泉」会場までは車で10〜15分もかかるのである。まあそこは25,000円、許しましょう。

で、砂蒸し風呂初体験。
ありゃあ、実に気持ちがいいぜ!簡単に言えば、岩盤浴の砂バージョンってだけなんだけど、砂の重さってこんなにあるんだ!と驚愕します。みんなが浜辺に横倒しになりタオルで頭を巻き、砂の中に埋まる、という一見珍妙な姿もたまらない。だけど、ここでも商売っ気満々のオッサンが「写真どう?1,000円です」と言ってきます。こちらが砂まみれになることを懸念してカメラを持っていないことをいいことに、この商売上手め!確かに、自分が蒸されている写真は欲しいけど、1,000円は法外だ。とにかく、とても爽やかな気分になりました。集合時間の都合があったからあまりゆっくりはできなかったけど、時間があればもう少し蒸されていたかったなあ、と。
というわけで、そこから宿に戻り、夕食をいただきビールを飲み、マッタリ後大浴場→露天風呂とハシゴして、1日目はバッタリ果てたのであった。びっくりするくらい、夜中のガールズトーク的なものはなかった…、チーン。

*1:添乗員付旅行は、結構早起きを余儀なくされます。でも安心!バスにさえ乗れば寝てていいわけですからね。

*2:大阪のオバハンにはコレがたまらんのだろうな。